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院長・川村正英の


湿布について 2019年3月5日

 手足や頸部、腰部の痛みに対して湿布を使用する方も多いですが、「冷湿布と温湿布のどちらが良いでしょうか?」という質問をよく受けます。温湿布にはトウガラシエキスなどの温感刺激薬が含まれており、貼り付けると皮膚温は1〜2度上昇しますが、その内部にある筋肉の温度は変化しないという実験データがあります。慢性の腰痛や肩凝りなどの場合は患部を温めた方が良いことが多いですが、温湿布を使用しても筋肉のレベルまで温まることは期待できないようです。しかし、冬場などは貼り付け時の温感が気持ち良いと温湿布を重宝する人も少なくありません。
  また、「かぶれない湿布を下さい」といわれることがありますが、「この湿布は誰が使っても一切かぶれません、副作用を生じません」という湿布はありません。比較的かぶれにくい湿布でも皮膚炎を生じる方がいらっしゃいます。処方できる湿布の枚数にも制限がありますので、患部の状態により湿布も適切に使い分けることが重要です。
 
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