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腰痛と腰椎エックス線 2011年3月7日

 腰痛を来して受診され、腰椎のエックス線を撮影しようとすると「骨に異常はないと思うので必要ない」という患者さんが時にいます。確かに高齢者でなければ骨折など骨そのものに大きい異常があることは少ないと思います。しかし、腰椎の曲がりの異常や椎間板の狭小化、腰に負担がかかって生じた骨の変形が見えることは少なくありません。また、腰椎のずれであるすべり症や分離症が分かる場合もあります。まれには骨腫瘍、感染などの重篤な変化が生じていることもあります。MRIと比べると腰椎のエックス線で得られる情報は少ないですが、立位での曲がりの変化や腰を前後に動かした状態を観察するには優れています。まずはエックス線で撮影してみて必要ならMRIの検査をします。腰痛の診断においては基本的な検査ですので、腰椎のエックス線に異常がないか見てみるのが一般的な診察の進め方です。

 
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