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院長・川村正英の


変形性膝関節症とウオーキング 2022年4月4日

 ウオーキングは中高年でも手軽にできて体に良い運動ですが、変形性膝関節症の患者さんにおいては歩き続けることにより関節軟骨のすり減りが進行する恐れがあり、痛みをこらえてウオーキングをすることはお勧めできません。しかし、膝の状態が重症でないなら、痛まない範囲での歩きは試みてよいものと思われます。
 距離を制限し、坂道や階段は膝に負担が大きいので、なるべく平たん地を歩く。また、道路は左右にわずかな傾斜があることが多く、これも膝に影響があります。例えば、膝の内側の軟骨がすり減った変形性膝関節症では、外側が高い傾斜の道を歩いた方が膝の内側への負荷は少なくなります。
 痛みが生じる前の段階として膝に重さや張りなどの症状を来すこともありますので、歩行中のみならず歩行後にも痛みや違和感が膝に生じないように工夫をして歩くことが重要です。それでも痛いようでしたら、水中歩行や水泳、自転車など他の運動を考慮した方がよいと思われます。
 
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