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院長・川村正英の


「変形性膝関節症における歩行機能」 2017年11月7日

 変形性膝関節症で膝の痛みにお悩みの患者さんが少なくありません。整形外科の外来診療ではヒアルロン酸関節注射などの薬物療法やリハビリを行い、痛みを和らげ関節の動きや筋力を保ち、歩行機能の維持、改善を図る治療を行っています。しかし、変形が高度になるとこれら保存的治療の効力も低下してきます。日本人ではO脚による膝変形の人が多く、変形は経年的に進行すれども自然と改善することはありません。
 変形性膝関節症に罹患した患者さんにおける重大な問題は、今後変形があまり進行せずに歩き続けることができるのか、あるいは徐々に進行して歩行が不能になるのか、ということです。この判断は容易ではない場合が少なくありません。
 多くの患者さんは膝の手術を受けたくないとおっしゃります。しかし、自分の足で歩ける期間をできるだけ長くすることは非常に重要ですので、このままでは歩けなくなりそうだと予想される場合は、体力があるうちに手術を受けることも考慮した方がよいと思います。
 
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