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院長・川村正英の


腰椎椎間板ヘルニアに対する保存療法 2015年9月8日

 腰椎椎間板ヘルニアで腰痛や下肢痛が強い患者さんも多いことと思います。ヘルニアが神経を圧迫したために下肢の筋力低下が高度な場合や膀胱直腸障害を生じた場合はヘルニアを取り除く必要があり、通常は手術となります。それ以外のヘルニアの方には薬物療法、ブロック注射、リハビリなどをまずは行い、これらの保存療法がよく効く患者さんが少なくありません。
 手術で除去していないヘルニアはどうなるかというと、経過とともに自然に縮小していくヘルニアも中にはありますが、ほとんどはあまり変化がありません。ヘルニアはそのままでも保存療法により腰痛や下肢痛が軽減し、症状が十分に改善すれば薬物を減量し、やがて中止しても調子の良い状態を維持することが可能な患者さんを多く経験します。ただし、そのような場合でも残存ヘルニアによる症状が再発することもあるので、腰に弱点があると自覚して、腰痛体操を続け肥満を防止するなどの対策が必要です。
 
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