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院長・川村正英の


頸部の痛みと体操 2013年7月2日

 頸部痛のある患者さんが「自分で首の体操をしているが痛みを生じる」と訴えることがあります。頸椎に原因があって頸部が痛む人では、頸椎の椎間板が膨隆したり余分な骨ができたりして神経の通り道が多少なりとも狭くなっていることが多いです。そのような状態の頸部を後ろに反らすと、神経の通り道はさらに狭くなります。よく見掛けるのはスポーツ前の準備体操のように首を回す体操をしているという患者さんです。ぐるりと首を一周回すと、当然のことながら首が後ろに行ったときには頸椎は反るので、痛みが誘発されやすくなります。頸部に問題のない人がやるにはよいでしょうが、痛みをこらえてこのような運動を続けると神経が圧迫されて手足のしびれや筋力低下、運動障害が生じる恐れもあります。頸椎疾患の患者さんがする体操としては頸部を動かさずにする筋力強化などがありますので、頸部痛でお悩みの方は整形外科受診をお勧めします。
 
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