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手指の変形性関節症 2005年8月1日

 手の指の関節が腫れてリウマチではないかと来院される患者さんが少なくありません。関節リウマチで起こる手指の関節炎は最も指先に近い第1関節には起こりにくく、第2関節や第3関節に生じることが多いです。ただし親指は別で第1関節にもリウマチの関節炎がよく起こります。
  一方、中年から老年の方の指の第1関節に起こりやすいのはリウマチではなく変形性関節症です。第1関節が肥大したり曲がったりしてヘバーデン結節と呼ばれます。男性よりも女性に多く、原因は明らかではありません。変形が進行している間は痛みも強い場合があり、X線ではリウマチとは異なる変化が見られます。リウマチのように指以外の大きい関節に次々と起こることはありませんし、機能障害も重症ではありません。指の腫れで受診される患者さんはリウマチよりも変形性関節症の方が多いようです。

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