<< 前のページ次のページ >>

院長・川村正英の


骨折の癒合について 2022年1月10日

 骨折を受傷した患者さんから「治るのにどのくらいの期間がかかりますか?」と質問されます。骨折部の癒合は徐々に進んでいきますので、下肢の体重がかかる骨が折れてギプスなどで治療を行う場合を例に骨癒合の進行について考えてみます。まずは「周辺の関節を動かしても大丈夫で、骨折部にある程度の体重をかけてもよい程度に癒合」し、次いで「骨折部に全体重をかけてもよい」ほどに治り、さらに「走っても跳んでもよい」レベルまで強くなっていきます。
 仕事復帰時期は業務内容により大きく異なり、デスクワークなら部分的に体重がかけられたら可能であろうし、立ち仕事は全体重の荷重が必要でしょう。重労働やスポーツはほぼ元通りに近い骨の強さが必要となります。骨折の部位や形状によっても骨癒合の良い悪いがあり、手術が必要になる場合やリハビリをしないと機能的な回復が得られない場合もあります。どの段階までの回復に要する期間を知りたいのか、見込みを主治医に尋ねてみたらよいと思います。
 
<< 前のページ次のページ >>
 
← 一覧に戻る