<< 前のページ次のページ >>




事故による痛み? 2013年3月4日

交通事故でけがをする人は少なくありませんが、事故のときにはどうもなかったのに、かなりの期間を経て首や腰が痛くなり、事故による痛みではないかと考える患者さんが時にいます。頸椎捻挫では頸部の痛みや張りなどの症状は、事故の当日から数日以内に生じることが多いと成書に記載されています。私の経験では、症状の強い人は事故直後から痛みや張りを来しますし、当日はあまり症状がなくて後から出てくる場合でも、翌日には症状が生じる人がほとんどです。
 事故などのけががなくても普通に生活をしていて、頸部痛や腰痛を来す人はいくらでもいますので、事故時にはどうもなくて長期間を経て頸部痛や腰痛を来したときの痛みは、事故との因果関係が少ないと言わざるを得ません。事故後数日を過ぎて症状がなければ、事故が原因となる頸部や腰部の痛みが起こる心配は少ないですし、後遺症が出ることも通常ありません。
 
<< 前のページ次のページ >>
 
← 一覧に戻る