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頚椎で脊髄が圧迫されて起こる症状 2003年8月14日

 頚椎の疾患が原因となって、手がしびれることはよくありますが、その際に圧迫を受ける神経には2種類あります。脊髄とその枝である神経根です。
 神経根が圧迫されて起こるしびれは、手や腕のみに生じますが、脊髄が圧迫されると、手や腕だけでなく下肢や胸、腹もしびれることがあります。運動機能への影響としては、神経根の圧迫では手や腕の筋力低下のみですが、脊髄が圧迫を受けると手の細かい運動がしにくくなり、下肢の運動障害も生じてきます。例えば、はしで豆がつまみにくくなり、ボタン留めが困難になります。また、字も書きにくくなります。下肢では階段が下りにくくなり、進行すると平地歩行も困難になります。
 神経根に比べると脊髄の回復は悪く、手遅れになる前に手術が必要になることも少なくありません。これら脊髄の圧迫による症状には要注意です。


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