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院長・川村正英の


腰椎の神経障害による下肢筋力低下 2015年2月3日

 腰椎椎間板ヘルニアや腰部脊柱管狭窄症で神経が骨や軟骨に圧迫を受けると、下肢のしびれや痛み、筋力低下を生じ、時には膀胱や直腸の機能障害を来す場合もあります。筋力に関しては、足首や足の指に低下を来す症例がよく見られますが、膝や股関節周囲の筋力低下を生じる場合もあります。下肢の筋力低下が軽度である場合は日常生活でもあまり支障を来しませんが、筋力低下が中等度以上になると歩行が困難になってきます。高齢者では、もともと下肢筋力が強くない人も多いので、筋力低下が起こると歩行不能となるケースもあります。いったん歩行ができなくなると、手術をして神経に対する圧迫を除去しても回復は容易ではありません。軽度であった筋力低下がある時期に急に進行する場合もあるので、その時は手術治療が必要かどうか速やかに判断する必要があります。腰椎疾患で下肢の神経に障害がある人は、整形外科で定期的に診察を受けることをお勧めします。
 
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