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院長・川村正英の


肩の腱板損傷 2013年5月9日

 肩の痛みや運動障害の原因の一つとして腱板の損傷が挙げられます。腱板とは肩のインナーマッスルが腱になった部分で、上腕骨頭を包むように上腕骨頸部に付着し、腕を上げる動きにおいて重要な役割を担います。腱板は老化により傷が入りやすくなるので腱板損傷は中年以降に多く見られます。転倒して肩を打撲するなどのけがにより腱板が切れる場合と、けががなく日常生活の中で擦り切れる場合があります。痛みのある高齢者の肩を磁気共鳴画像装置(MRI)で撮ってみると、けがをしたことがないのに腱板が切れている人も多かったという報告があります。けがにより切れた場合は受傷後早期には腕を上げづらいですが、徐々に挙上可能となる場合が少なくありません。けがによる場合は、まずは肩を安静にして薬物療法も適宜行い、次いで肩の機能回復を図るリハビリを行います。いつまでも痛みが続く場合や、切れた範囲が広く運動障害の強い場合には手術が必要になることもあります。
 
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