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高齢者の急性腰痛 2010年5月7日

 高齢者の急性腰痛の原因として腰椎や胸椎の圧迫骨折が挙げられます。圧迫骨折は若い人では交通事故やスポーツのけがなどで大きい外力が加わって生じますが、加齢とともに骨が弱くなっていくと重量物を持ったときや尻もちをついたときなど比較的ささいなことでも生じるようになります。高齢者で骨粗しょう症が高度になると、転倒もせず何もした覚えがないのに圧迫骨折を生じて腰痛を来すこともあります。骨が折れた痛みは強いもので、圧迫骨折では痛みのため横になったり起き上がったりする動作が困難になります。
 治療としてはコルセットを装着して適宜痛み止めも服用し、急性期の痛みが過ぎ去るまでそっと安静にします。併せて骨粗しょう症に対する薬物療法も行います。通常3カ月程度で骨癒合が得られますが、骨の治りが悪い場合や変形が進行する例では手術が必要になる場合もあります。
 
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