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院長・川村正英の


高齢者の急性腰痛 2013年9月3日

 青壮年における急性腰痛は腰椎の椎間板および椎間関節、仙腸関節に原因があることが多いといわれています。一方、高齢者が急に強い腰痛を来した場合は、胸椎や腰椎の圧迫骨折が生じていることが少なくありません。高齢者で骨粗しょう症が高度であれば、転倒などの外傷がなくても日常生活動作で圧迫骨折を来すことがあり、圧迫骨折が胸椎に生じても腰部に痛みを感じる場合があります。
 通常は診察所見とエックス線で圧迫骨折が診断できますが、エックス線では骨折が判明せず磁気共鳴画像装置(MRI)検査を要する場合もあります。治療として装具やギプスによる体幹の固定をして骨粗しょう症の薬物療法を行いますが、変形が高度の場合や骨癒合が悪い場合は手術を要することもあります。骨粗しょう症以外に骨が弱くなる原因があって骨折を生じる場合もありますので、高齢者で急に腰痛を来した方は整形外科受診をお勧めします。
 
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